さそりの赤い羽根

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ガッシャーーーーーン
窓ガラスは、謎のひづめによって破壊され、
サクたち一味をそのまますくい上げられそうなほど大きな指が
忍び寄る

ゴオオオオオオオ…ガラスの破片が飛び散る音と
未確認生物の唸り声だけで、サクたちは吹き飛ばされそうだった

『ひえっ?!』

全貌は把握できなかったが、
昔、特撮映画で見たゴジラのような巨大な怪獣が、壊れた窓の外で
ジロリとこちらを見ている

これは夢ではないかと思う瞬間は、
それまでいくつもあったが、
全身から血の気が引くような絶大な恐怖に、サクは貧血を起こしかけた
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『ああっ、サク姫が気を失ってしまった…』
『…ん、よく見ろ、サクの背中に…』
シルビアとミオカの声が小さくなるとともに、サクの意識も遠のいていくかと思われた
…が、
その瞬間、サクは背中に何かが貫通するような
ぶわっとした痛みを感じた

『ううっ…あわわわわわわわわ~……!!!!』

サクは体を前方に曲げ、
そばにいるシルビアの肩を強く抱きしめた

『何だ、これは…サクの背中から赤い羽根が生えてきた…』

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『ああっ、さっきサク姫がショットガンを持っていることが
敵側にバレて…
サク姫の背中の服が破けてしまったんです

恐らく、その時の隙を突かれて、
マークされてしまったのだと』シルビアの言葉に
ミオカは頭を抱えた

『サク…君のさそり座の印はそこにあったんだな…やばい、
サクの持っている力を
こんなところで全放出させて良いものか…』

『だ…だめです、サク姫の体がこの衝撃に耐えられるとは思えません
あっ…!!』

シルビアとミオカの思惑とは裏腹に
サクの背中から突如生えてきた赤い羽根は、
みるみる内に領土を広げていった
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(ううっ…何なのこれ…)
あまりの痛みに声も出ず、
かと言って気を失うこともできないサクだったが

頭の中の、暗闇の宇宙に
一つの赤い星がポツンと浮かぶのが見えた


☆シルビア☆

by adv39 | 2016-08-25 23:08