君も私も死んでいる…?

和やかに会話は交わされていたが…
シルビアは、ふと神妙な顔つきになって、サクと向かい合った

『サク姫…僕は、衝撃の事実をあなたに打ち明けなくてはいけません』
シルビアはそう言うと、サクの前で跪く

『僕は、すでに、地球での使命を終えています
二十数年、あなたのホームタウンである地上で生きることが
運命づけられていました
任務は遂行させたので…
もう普通の猫として、あなたの前に現れることはないでしょう』

『つまり、それって…猫だったシルビアはもう死んでる、ってこと?』
シルビアは、小さく頷いた

サクはシルビアの突然の告白に、目を白黒させたが…
すぐに落ち着きを取り戻しす

『うーん…何となくそうなんじゃないかな、と思っていた』
サクはふぅとため息をついた

『シルビアが、耳としっぽと猫手と猫特有の顔だけ残して、
身長も170cmの猫人間になったときから…
この子、もう元に戻れないんじゃないかなって
氣はしていたよ…
まあ、一度は猫返りしたけど…すぐにまた大きくなっちゃったし

性格も妙にしっかりして、
人間の言葉なんか話すようになっちゃって…

四足でニャーニャー鳴きながら、
私の足元をまとわりついているシルビアは、
すでにいなくなってたよ

慣れたよ、この状況も…
だから全然悲しくない』

ミオカは、
『あはは、サク…君がペットロスに陥らなかったことだけ
安心しているよ』とつぶやけば
サクは
『えーっ。だって、シルビアはここにいるじゃない。宇宙警察なんて
立派な姿になって。ねぇ…』
 サクは笑ってシルビアのほうを見たつもりでいたが
その顔は、涙でぐしゃぐしゃだった

シルビアは、そんなサクを優しく抱きしめた
サクは、シルビアの胸元でむせび泣いた

『ごめんなさい…』
『サク姫…猫としてあなたに飼われることはもうなくなりましたが
これからは、あなたのそばにお仕えするナイトとして
ずっとずっと、傍らにいます

だから、何にも心配することないのです』

シルビアの言葉にミオカもふんふんと頷く

『とりあえず、第二章スタートってことだから。
サクも重要な任務を背負ってるわけだから、
過去のことを引きずって泣いてはいられないぞ』

『ミオカ…あのさあ…ちょっと気になったんだけど』
サクは、涙をふき、心臓をバクバクさせながら
聞きたくないことを思い切って聞いてみる

『私も実は、地球上ではすでに死んでる…とかじゃないよね……』

サクのセリフに辺りは、ピシッと凍り付いたようだった

☆シルビア☆

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by adv39 | 2016-07-15 19:24