臨死体験…、それとも?

謎の宇宙空間に投げ出され、
酸素不足に苦しみながらサクは、思い出す…

以前、ママンの仕事の付き添いで、
ラスベガスのグランドキャニオンに行ったことがあった

同行した姉は、海外旅行を満喫していたが
サクは飛行機にも酔い、きらびやかなラスベガスのショーにもクラクラし、
グランドキャニオンの空を飛ぶヘリコプターの中では、目まいと吐き気に襲われた

そんなサクに
宇宙旅行など楽しめるわけがない

横にいるパパンも酸欠で苦しい顔をしていた


(うう…神様…、
せめて私たちに、酸素ボンベをください)
頭に血が昇り、失神寸前の状態で

サクは祈りを捧げた

…とそのとき、

目の前に白い閃光が走った

誰かが、サクの手をつかんでグイッと引き寄せる

すると、突然
呼吸が整い、

波打っていた、サクの心臓の鼓動も
穏やかになったのである

(今度こそ、死んだんだ)
サクはどうしようもない哀しみに包まれているのに、
微かに笑みを浮かべていた

サクは、
仰向けになっていた体を、上に反らせて

まぶたを閉じたまま、

無機質な
真っ白い光に飲み込まれていった


☆シルビア☆
by adv39 | 2015-09-22 21:33