彼方からのテレパシスト

朝のホームルームも終わり、
1限目が始まる直前の休み時間…

『奏多くん…だよね
ごめんなさい、私あの時ぶつかってしまって、あなたに迷惑をかけてしまって…』

サクはしどろもどろになりながら、隣りの席に座る、奏多の様子を伺う

奏多は、ふう、とため息をついて
『…しかたないよ

君にとって、大切なことだったんだろうから』

と言った

長めの前髪から覗く、奏多の目は、
サクの心を見透かしているように見えた

(何…この人)

サクは全身がブルッとした


『ねえねえねえ』
奏多の周りに数人の女子たちが集まってくる

『奏多くんって、どうしてこの時期に転校してきたの?』
『何か芸能人の誰かに似てるよね〜
雰囲気があるって言うか…』
キャッキャッと甲高い声に囲まれて
奏多はなかなかの人気者のようだ

奏多は何も答えず、うつむいていると
学級委員長の温子がやってきた

『奏多くん、初めまして、
学級委員長の前園温子です
何か困ったことがあったら、私や、隣りのサクに何でも聞いてね』

『…………』
奏多は何も言葉を発することなく、
こくこく、頷いた

そのとき、サクの脳裏に
謎の声が響き始めた

(サク…サク…

今、
君の魂は、同類の波動と引き合わされている

彼とよくよく話し合うこと
以上…)
謎の声は
ブツッと切れた


☆シルビア☆
by adv39 | 2015-09-13 01:43