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運命のクラッシュ

とにかく、あの塀にいるシルビアをつかまえなくてはいけない
サクは席を立って、学級委員長の温子の元へ駆け寄った

『あっちゃん、私やっぱり体調が優れないみたいで…
ちょっとお手洗い行ってきても良い?』

『サク、大丈夫?保健室付き添ったほうが良いかな』

温子の言葉に、サクは首を横に振り
『…ちょっとお腹壊してるだけだから
すぐ戻ってくるね
先生が来ちゃったら伝えておいて』
と言って
教室の外へ出た

突如、サクは、
手裏剣を飛ばすような勢いで、腕を振り、
走り始めた

頭の中はどうやってあのすばしっこい猫をつかまえるか

そのことでいっぱいだ、
かつおぶしと虫捕り網を持ってくれば良かった…

いや…だんだんそんなことを考える余裕もなくなってくる

前のめりで、階段を走り降りると

ドンッと見知らぬ男子学生と衝突した
『!』
『きゃあ、ごめんなさい』
男子学生は尻餅をついて頭を押さえている
『大丈夫ですか?!』サクは彼の顔をのぞき込む
しかし、
やや前髪が長い上に、頭を押さえているので
彼の表情が、まったく読めない
『あ…僕は大丈夫だけど』男子学生は、指のすき間から、サクを見て、
やや驚いているようだった

『そうですか…。
あっ、私、急いでいるので…
1年C組の、大門寺 咲です
何か問題があったら1年C組まで来て下さい!』
タッタッタッタッ…
彼は、足早に立ち去るサクの後ろ姿を見送りながら

『大門寺…咲。あの子か』
と、つぶやいた


☆シルビア☆
by adv39 | 2015-09-10 01:37