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私は、私でしかない

少し時間が経つと、カーテンの映像は消えて
家中の揺れも落ち着き、
何もかも元通りになった

サクは、自分だけ夢を見ていたのかと思ったが
そばにいたパパンの眼鏡は、
目元から完全にフェードアウトしており
彼が着ていたワイシャツは、ずれ落ちていた

猫シルビアの毛も逆立ったままであるが、
腹から響くような、不穏なうなり声は消えたようである

『何だったんだろう、今の』サクは口火を切った

パパンは『…いや、パパに聞かれてもよくわからないよ
とりあえず、そばにママがいなくて良かった
お、大騒ぎになっていただろうから…』と声を震わせる

シルビアは、興奮したように
キャットフードをがつがつと無心に食べているようだった

冥王星人としての自分に目覚める…?

サクは謎のアナウンスの言葉を思い出していたが
自分が地球に住んでいるからと言って、
地球人だと意識したこともなかったので

自分の真の姿が冥王星人だとしても
本当に、本当に、どうでも良かったのだ

サクは、サク自身でしかない


☆シルビア☆
by adv39 | 2015-09-04 02:34