宇宙の鍵を抱きとめて

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よどんだグレーの空を不穏な音を響かせ、通り過ぎていく
航空機のような機体を見て、

サクは、無意識に
ちびサクを後ろからギュッと抱きしめる

ちびサクは、不思議そうに目をパチクリとさせた

その時、サクの背中についている鉛のごとく
重い羽根が
嘘のようにふわり、と軽やかに浮き、

同時にサクと、ちびサクも
宙に浮いた

それを見たシルビアは跳ね上がり、クルンと一回転したかと思えば、
身長170㎝の猫人間から、
体長1mほど(長いフサフサのしっぽまで含む)
の普通のチンチラの猫に戻り、

そのままサクの頭上に飛び乗った

『サク姫…ちびサク姫という鍵を得ることができました
しっかり抱きとめておいてください

あの機体を共に追いましょう

僕は、猫の姿に戻り、貴女方に仕えます』

シルビアのかしこまった口調を聞いたちびサクは
くすくすと笑い出す

『シーったら、猫なのに、今日は変な喋り方するんだね
いつもは、ニャアとか、ミギャアとか
ウミャーーーンとか
ニャンゴロメーダとかしか言わないのに』

変な喋り方、というか
猫が人間語を話している時点で、奇異なことなのだが、
それを面白がっているちびサクを見て
サクは妙に感心していた…のもつかの間、

ごおおおおお、と加速度を増して、
上空まで身体が導かれていくのを肌で感じ、

何度味わっても慣れない恐怖が
サクの身を取り囲んだ

☆シルビア☆

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by adv39 | 2017-11-13 17:38