猫サイレンの彼方へ


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ワープしながら、サクは、いろいろなことを思い出していた
近頃、死にかけてばかりいるせいか…

いや、むしろ、
『生きているのか死んでいるのかわからない』といった状態で
今まで生きてきた記憶が
頭の中を駆け抜けていくのだから

それこそ、『走馬灯のように』と表現したくなる


セノオさんとは、シルビアが脱出した当時、
近所の野良猫らとともに、
シルビアのご飯の世話をしてくれていた恩人だ
自分のことを『猫おばさんなのよ』と言っていた氣がする
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セノオさんは
スーパーの張り紙で、シルビアの捜索願が出されていることを知り
『お宅の猫ちゃんは元気ですよ』と
電話で
シルビアが無事であることを教えてくれた
その一報が
大神家一同にどれだけ安心をもたらしてくれたか、わからない


そして、セノオさんの知らせから二日後、シルビアは自ら大門寺家に
戻って来た
六歳だったサクの布団の上で、『ギャーオ』とシルビアが雄たけびを
上げたことを、十年経った今でもサクは覚えていた


『着いたぞ…おい、サク大丈夫か』
ミオカの腕の中で、サクは憔悴しきっているようだった
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『サク姫…気を失っていますか』
『サクぅぅぅぅぅ起きろぉぉぉぉ徳之介が生還を果たしたのに
子孫であるそなたが息絶えてどうする』

『…うううううっ。はうわっ』サクは、突如、ぱちっと目を開けた

起きた瞬間、耳元で
けたたましく猫らの鳴き声がサイレンのように響き渡っていた

☆シルビア☆


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by adv39 | 2017-02-04 19:02