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オオカみおか…


強風が止んだと思いきや…黒いオオカミが
サクとシルビアを目掛けて、突進してきたので

サクは腰を抜かしたまま、
(喰われる…)
と覚悟した…が
黒いオオカミは、サクたちに近寄ってくると
ピタリと動きを止めた

『…サク…』
聞き覚えのある声で
オオカミはサクの名前を呼んだ

『…えっ…風間…くん?!』
サクは信じられない気持ちで
黒いオオカミの姿形を確認した

『やっぱり…そうでしたか…みおか様』
シルビアは何やら勘づいていたようである

『風間みおか様…
この方は
黒いオオカミの化身…

やっと本来の姿に戻られたということです』
シルビアの言葉にサクは動揺を隠し切れない

『…あっ…そう…でも…オオカミのほうが
人間のときよりカッコいいかもね』
思わず口に出た、サクの言葉がそんな感じだったので

オオカミに扮した(?)風間は、

『クオーン』と哀愁のこもった響きで、声を轟かせた

『そっか…風間みおか…"みおか"って名前、
何だかオオカミみたいな感じがするもんね…』

サクがふむふむ…と頷くと
風間は
『どうでもいいよ、そんなこと…。
でもまあ、良かった
風が止まって』

風間がブルブルッと毛を震わせた

サクはクスッと笑い、
『何だか可愛いかも…』と風間の頭を撫でたので
少し居心地が悪そうに、風間は目をギロリと光らせた

☆シルビア☆
by adv39 | 2015-12-12 22:44

我が家を戦艦にされてしまった、波瀾万丈な日常を女子高生の目線で語ります


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