アクアブルーに逃げ込めば
2015年 11月 24日
コポコポ…、プシュー…と、
サクの体は
水上に浮かび上がった
サクが
重々しいまぶたを開けば
全光の真っ白い世界が広がっていたので
あまりの眩しさに、サクはぎゅっと瞳を閉じた
(はあ…このまま眠っていたかったな…)
しかし、ここで勇気を出して
『次章へとコマを進めなくてはならない…』
と内側の声が響いてきたのだ
(眠い…もう眠りたい…帰りたい、めんどくさい)
サクが目をつぶったままでいると
再びアクアブルーの世界に誘われた
(シルビア…ベル…風間くん…みんなどこにいるの)
サクは、ぽつぽつ
つぶやくように、彼らの顔を思い出していた
(私の人生…とんだギャグミステリーだったな)
サクが
早くも人生を振り返り始めた瞬間…
一頭のイルカが
『きゅーん』と声を上げて
ジャンプするのが、見えた…ような氣がした
☆シルビア☆
by adv39
| 2015-11-24 02:47